中小企業を経営する上で、頭を悩ませるのが資金繰りの問題です。資金繰りは現在進行形の収支を把握する作業ですから、例え売上が良かったとしても、支払いサイトの都合などによって資金繰りが困窮するケースがあります。そんな時に活用したいのが、売掛金を売買するファクタリングです。納品・サービス提供を完了し、請求書を出している売掛金を早期に資金化することにより、資金繰りを改善することができます。
売掛金をファクタリングする場合の価値については、75%~95%程度の掛け目が一般的です。ファクタリングには3社間取引と2社間取引がありますが、売掛先に通知をせず、自社が債権回収を代行する2社間取引の方が掛け目が低くなります。その他の手数料として、第三者対抗要件として債権譲渡登記、印紙代などの経費も必要です。ファクタリングの特徴は、売掛金の売買であり、融資ではないという点です。
多くの中小企業は、資金繰りが悪化したからといって新たな融資を受けられる訳ではないでしょう。融資を受けられたとしても、高金利などの悪条件では将来の経営を圧迫する恐れもあります。また、審査の際に重要視されるのは売掛先企業の与信なので、自社がリスケジュール中、赤字決算、債務超過のような状態でも、売掛金さえあれば資金調達が可能なのは大きなメリットです。ファクタリングを検討する際は、資金化までのスピード、2社間取引に対応しているかどうかなど、ニーズに合った会社を選ぶと良いでしょう。